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QRコードによる工事情報の発信・3Dの公開は、工事成績評定でどう評価されるか

公共工事を受注する建設会社向けに、国土交通省の評定基準・NETIS(新技術情報提供システム)・都道府県の制度を一次資料から整理しました。最終更新 2026-09-24。

このページは加点を保証するものではありません。評定は発注者ごとの要領と評定者の判断で決まります。工事ごとに監督員へ事前協議し、施工計画書に取組を書いてから始めてください。

要点

入口は2つ

工事成績評定の考査項目のうち「6. 社会性等(地域への貢献等)」と「5. 創意工夫」。どちらも加点のみで減点はありません。QR コードから工事の概要・進捗を発信する取組は、前者の「広報紙の配布や現場見学会等」に相当する広報として、後者の「写真の管理」「安全のための看板」などの工夫として評価され得ます。

NETIS は「創意工夫」の中

NETIS 登録技術を受注者の提案で使い、活用効果調査表を出すと「創意工夫」の【新技術活用】で最大3点(地方整備局の要領)。発注者が指定した技術は加点対象外。このサービス自体は NETIS 登録技術ではありませんが、看板からの情報発信や 3D による説明が NETIS に登録され、評価されている実例があります。

都道府県は独自の要領

都道府県・市は国の基準をもとに独自の採点表を持ちます。長野県は「伝わる工事標示板」で、標示板に QR コードを載せて HP・SNS で発信する取組を社会性等で評価すると明文化しました(令和8年2月〜)。鹿児島県は社会性等の細目に「広報(SNS による電子版を含む)」を置き、「スマホ版でもよい」と運用に書いています(令和8年4月〜)。東京都・大阪府・青森県など 16 の発注者の要領を下の表にまとめました。

工事成績評定の仕組み

国土交通省の直轄工事では、主任技術評価官・総括技術評価官・技術検査官の3人が考査項目ごとに a〜e で評価し、それぞれ「65点 ± 加減点」で評定点を出します。評定点の合計は「主任 × 0.4 + 総括 × 0.2 + 検査 × 0.4 − 法令遵守等の減点」です。100点の内訳(項目別評定点)と、各項目の採点の幅は次のとおりです。

考査項目細別配点(100点中)採点の幅備考
1. 施工体制Ⅰ. 施工体制一般3.3+1.0 〜 -10
Ⅱ. 配置技術者4.1+3.0 〜 -10
2. 施工状況Ⅰ. 施工管理13.0+4.0 〜 -10
Ⅱ. 工程管理8.1+4.0 〜 -10
Ⅲ. 安全対策8.8+5.0 〜 -10
Ⅳ. 対外関係3.7+2.0 〜 -5.0
3. 出来形及び出来ばえⅠ. 出来形14.9+4.0 〜 -5.0
Ⅱ. 品質17.4+5.0 〜 -5.0
Ⅲ. 出来ばえ8.5+5.0 〜 -5.0
4. 工事特性Ⅰ. 施工条件等への対応7.3+20.0 〜 0加点のみ
5. 創意工夫Ⅰ. 創意工夫5.7+7.0 〜 0加点のみ。NETIS 登録技術の活用はここ
6. 社会性等Ⅰ. 地域への貢献等5.2+10.0 / +7.5 / +5.0 / +2.5 / 0加点のみ。広報紙の配布・現場見学会はここ
7. 法令遵守等—0 〜 -20減点のみ

出典: 地方整備局工事成績評定実施要領(別記様式第2・第3、別紙-1・2)。港湾・空港関係の 工事成績評定実施基準 も同じ項目立てで、新技術活用の点数だけ異なります(下記)。

「4. 工事特性」「5. 創意工夫」「6. 社会性等」の3つは加点評価のみで、やらなくても減点されません。逆に言えば、この3つは受注者が自ら取り組んで書類で示さない限り 0 のままです。地方整備局の要領には「受注者から創意工夫や技術力、地域社会への貢献として評価できる項目の提出があった場合は、該当項目の評価で考慮する」とあり、都道府県の要領にも同じ趣旨の条文があります(例: 福岡県の細目評定要領 第2条)。

社会性等(地域への貢献等)で見られること

総括技術評価官が次の評価対象項目にレ点を付け、総合的に a・a'・b・b'・c を判断します。採点は +10.0/+7.5/+5.0/+2.5/0 です。

  1. 周辺環境への配慮に積極的に取り組んだ。
  2. 現場事務所や作業現場の環境を周辺地域との景観に合わせるなど、積極的に周辺地域との調和を図った。
  3. 定期的に広報紙の配布や現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った。
  4. 道路清掃などを積極的に実施し、地域に貢献した。
  5. 地域が主催するイベントへ積極的に参加し、地域とのコミュニケーションを図った。
  6. 災害時などにおいて、地域への支援又は行政などによる救援活動への積極的な協力を行った。
  7. その他

QR コードから工事の目的・進捗・お知らせを随時発信する取組は、3番目の「定期的に広報紙の配布や現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った」に最も近い活動です。紙の広報紙を配る代わりに、標示板の QR からいつでも見られるページを更新し続ける、という位置づけになります。

評価されるための条件(各要領の留意事項から)
  • 施工計画書に取組として事前に書いてあること(後から「やっていました」は評価されにくい)
  • 発注者主催の見学会など、発注者側が行ったものは受注者の評価にならない
  • イメージアップ経費として計上した分は「契約に含まれる仕事」なので評価しない発注者がある(福井県)。「説明資料の提出が無いものは評価しない」と書く発注者もある(大阪府)
  • 同じ内容を創意工夫と社会性等で二重に評価しない

創意工夫で見られること

主任技術評価官が工夫事項にレ点を付け、1項目1点を目安に最大7点の加点評価をします(内容によってはそれ以上の点数も可)。工事情報の発信・3D と関係する工夫事項は次のとおりです。

運用表の工夫事項このサービスでの当てはめ
【施工】施工計画書の作成、写真の管理等に関する工夫。進捗写真を日付・進捗率つきで時系列に残し、実施報告にそのまま使える
【施工】施工管理ソフト、土量管理システム等の活用に関する工夫。クラウドで進捗・写真・お知らせを管理する
【施工】優れた技術力又は能力として評価する技術を用いた工事。3D モデルによる施工計画の説明など
【安全衛生】安全を確保するための仮設備等に関する工夫。(落下物、墜落・転落、挟まれ、看板、立入禁止柵、手摺り、足場等)通行止め・片側交互通行などのお知らせを QR から住民に届ける看板
【安全衛生】一般車両突入時の被害軽減方策又は一般交通の安全確保に関する工夫。工事車両の出入りが増える期間を事前に周知する

【新技術活用】NETIS 登録技術を使ったときの加点

地方整備局の要領では、次の5項目で評価し最大3点です。評価は発注者・受注者双方の活用効果調査表を確認したうえで行われ、加点対象は受注者側から提案した場合のみ。発注者が指定した技術は加点されません。

該当する活用加点
事後評価未実施技術(-A)または「有用とされる技術」を活用し、効果が相当程度確認できた3点
同上で、効果が一定程度確認できた2点
同上で、効果が従来技術と同程度1点
事後評価実施済み技術(「有用とされる技術」を除く)を活用し、効果が相当程度確認できた2点
同上で、効果が一定程度確認できた1点

港湾・空港関係の実施基準では項目が4つで最大4点(活用効果調査表の提出で2点、「有用とされる技術」の活用で4点など)。都道府県はそれぞれの採点表を持ちます。

NETIS の仕組みと加点

NETIS(New Technology Information System・新技術情報提供システム)は、国土交通省が民間の新技術を登録・公開する仕組みです。登録番号の読み方と、活用の流れを押さえておくと、どの技術が加点につながるかが分かります。

登録番号の先頭2文字=申請した整備局

HK北海道開発局
TH東北地方整備局
KT関東地方整備局
HR北陸地方整備局
CB中部地方整備局
KK近畿地方整備局
CG中国地方整備局
SK四国地方整備局
QS九州地方整備局
OK沖縄総合事務局

3文字目に K が付くもの(例: KKK-)は港湾関係。

末尾の記号=評価の段階

記号意味活用効果調査表
-A事後評価が未実施活用効果調査表の提出が必要
-VR事後評価済みで、継続調査の対象活用効果調査表の提出が必要
-VE事後評価済みで、継続調査の対象外活用効果調査表は原則不要(フィールド提供型・テーマ設定型を除く)
-AG / -VG掲載期限が終了(活用の対象にならない)

活用の方式

  • 発注者指定型: 特記仕様書で技術が指定されている。選択肢提示型(テーマとリストから契約後に選ぶ)を含む。工事成績評定の加点対象外
  • 施工者選定型(総合評価技術提案): 入札時に提案する。加点対象
  • 施工者選定型(契約後提案): 契約後に受注者が提案する。加点対象。QR による情報発信のような取組はこの形で始めることが多い
  • ほかに試行申請型・フィールド提供型・テーマ設定型(技術公募)がある

手続きの流れ

  1. 活用前: NETIS の「登録申請書作成・活用効果調査表作成」から新技術活用計画書を作り、発注者に提出。活用理由(経済性・工程・品質出来形・安全性・施工性・環境のうち1つ以上)をコメント付きで書く
  2. 活用中: 施工前・中・後の写真を残す(ソフトウェアなら画面写真でよい)
  3. 活用後 10日程度: 実施報告書と活用効果調査表を提出。6項目を従来技術との比較で 1〜5 点で評価し、理由を具体的に書く。-VE の技術は原則不要
  4. 事後評価: 直轄工事で5回以上活用されると有識者会議で評価され、優れたものは推奨技術・準推奨技術・評価促進技術・活用促進技術(有用とされる技術)になる

出典: 近畿地方整備局「NETIS について」、北陸地方整備局「新技術活用効果調査 記入要領」。どちらにも「新技術の活用にあたっては工事成績評定点の加点対象となる。ただし発注者指定型は対象外」と書かれています。

QR・3D と関係する NETIS 登録技術

NETIS を「QR コード」「工事看板」「情報発信」「3D モデル」などで検索し、工事情報の見える化・住民への発信・3D による説明に関係する登録技術を拾いました。このサービス(建設ONE)は NETIS 登録技術ではありません。ここに挙げる技術は、同じ考え方が NETIS でどう評価されているかを示すものです。

登録番号技術名何をする技術か位置づけこのサービスとの関係
QS-200022-VEAR を活用した見える化工事看板「ARIBO」工事看板をスマートフォンで読み取ると、動画・音声・3D で工事の内容を見せる。地域周辺への情報発信を目的とする仮設工の技術事後評価済(2022/09/17)。活用効果調査は原則不要QR から工事ページへ誘導する本サービスと考え方が同じ。看板からの情報発信が NETIS に載っている実例
KK-160043-VETREND-CORE(3D モデル・VR による施工計画の見える化)3D モデルや VR で解りやすい施工計画をつくり、関係者への説明に使う令和7年度 推奨技術(2025/04/18〜)。「有用とされる技術」図面から起こした 3D を住民説明に使う、という使い方の先行例
QS-220047-VE高精度 AR システム完成イメージの 3D を現地に重ねて投影し、現地立会での合意形成に使う事後評価済(2024/12/17)3D モデルを「完成のすがた」として見せる使い方が評価されている
QS-200054-VEキャリースクリーンデジタルサイネージ型の案内板・工事看板事後評価済看板の情報を随時更新する、という点で同じ
KT-220133-Aゲンバルジャー現場のデジタルサイネージを CMS で更新し、紙・ホワイトボードの情報発信を置き換える事後評価未実施紙の掲示を電子化して随時更新する
KK-220054-AMineWatchトンネル坑内の状況をネットで発信し、看板表示を置き換える事後評価未実施現場の「いま」をウェブで公開する
KT-250020-AArch 安全セーフティ建設機械の点検を QR コードでクラウドに記録する事後評価未実施QR +クラウドで現場の記録を残す
KT-240135-ADSC(クラウド安全点検表)安全点検表をクラウドで管理する事後評価未実施同上
KK-240003-A4D 施工計画支援3D モデルに時間軸を足した施工計画(4D)事後評価未実施3D で工程を説明する

検索した語と件数(2026-09-24・NETIS 全登録技術): QRコード 32件/工事看板 28件/情報発信 11件/地域住民 11件/3Dモデル 68件/見える化 144件。各技術の詳細は NETIS の登録ページで確認してください。

見方のポイント
  • ARIBO(QS-200022-VE)は「工事看板から地域に情報発信する」ことを目的に登録され、事後評価まで進んだ技術です。看板 + スマートフォンで工事を伝える取組が、NETIS の枠でも「効果あり」と評価された実例と言えます
  • TREND-CORE(KK-160043-VE)は令和7年度の推奨技術です。3D モデルで施工計画を分かりやすく説明することが「有用とされる技術」として評価されています
  • -A の技術を使うなら活用効果調査表が必要です。-VE は原則不要ですが、加点の評価は調査表を前提にする発注者があるので監督員に確認してください

都道府県・発注者ごとの固有の制度

都道府県・政令市は国の要領をもとに独自の工事成績評定要領を持ち、細目の文言や配点、ICT・BIM/CIM の扱いが少しずつ違います。ここには一次資料(要領・運用表・様式・FAQ)で本文を確認できたものだけを載せ、資料へリンクしています。載っていない発注者は、その発注者の「工事成績評定要領」の考査項目別運用表で「社会性等」「創意工夫」の細目を確認してください。

国土交通省 直轄(全国共通): 上の「社会性等」「創意工夫」「新技術活用」の項がそのまま当てはまります。

一覧

発注者QR・SNS を名指しした制度広報・情報発信の細目3次元・ICT・新技術の加点
国土交通省 直轄−社会性等「定期的に広報紙の配布や現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った」。対外関係「工事看板などにより地域住民や通行者等に分かりやすく周知」創意工夫「新技術活用」最大3点(受注者提案のみ)。ICT 情報化施工 2点
長野県◎ 専用の要領あり。標示板の QR と HP・SNS 発信を名指し4つの取組をすべて実施すると社会性等で評価ICT 全段階で実質1.6点、一部で0.8点、MC 建機で+0.4点(最大2.0点)
鹿児島県○ 社会性等の細目に「広報(SNS による電子版を含む)」。運用欄に「スマホ版でもよい」該当項目数に応じて 10点×該当数÷7全プロセス ICT/情報化施工・遠隔臨場・情報共有システムの3項目中2項目で創意工夫
東京都(財務局)−社会的貢献「定期的な広報活動、現場見学会等」。創意工夫と熱意「地域住民その他関係者への対応(広報、苦情処理等)」技術力の発揮「先進的な情報技術等の活用」。3区分の合計で最大5点
大阪府(契約局)−国の運用表と同文(「定期的に広報紙の配布や現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った」)。対外関係に「工事看板などにより地域住民や通行者等に分かりやすく周知」創意工夫は1つ○で1・2・3点、最大7点
青森県−国の運用表と同文(「定期的に広報紙の配布や現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った」)ICT 全面・部分活用で2点。BIM/CIM 活用で1点(ICT と同一の取組は重複しない)。NETIS 登録技術を自ら提案し3つ以上活用で1点
岩手県−(要領は BIM/CIM のみ)BIM/CIM 適用工事の実施で創意工夫「その他」2点。発注者指定型で活用しなければ2点減点
大分県−(要領は ICT のみ)発注方式に関わらず創意工夫で評価。全面活用2点・部分活用1点、導入型は全面活用で1点。1工事最大2点
熊本県−実施状況調書(様式-34)に社会性等「地域住民とのコミュニケーション」の欄ICT 活用対象工事で全プロセス ICT、または情報化施工で4点。創意工夫は1つレ点で1・2・4点、最大7点
群馬県−社会性等 Ⅰ 地域への貢献等 5.2点+Ⅱ 週休2日 0.5点創意工夫 Ⅰ 施工・新技術活用・品質・安全衛生 5.7点、Ⅱ 週休2日 0.8点、Ⅲ ICT 活用工事 1.6点
兵庫県−細目は国と同文だが「1つレ点で1点、最大3点」。配点3.8点創意工夫 ICT 情報化施工 2点・安全衛生教育 2点。配点5.7点
岐阜県−対外関係「地元や関係者を対象とした工事説明会や現場見学会を開催し、その記録が整備されている」。社会性等は国と同文+県独自の細目ICT 情報化施工(ICT を活用したモデル工事)2点。新技術活用「受注者からの提案による NETIS 登録技術の活用」
福井県−国の運用表と同文(「定期的に広報紙の配布や現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った」)。発注者主催の見学会・イメージアップ経費計上分・会社として取り組むものは評価しない創意工夫の細目に ICT 情報化施工・優れた技術力(NETIS 相当)・安全仮設備(看板など)
埼玉県−国の運用表と同文(「定期的に広報紙の配布や現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った」)安全衛生教育 2点(国と同じ形)
横浜市−対外関係「工事看板などにより地域住民や通行者等に分りやすく周知」「現場のイメージアップに取り組んでいる」−
北海道−様式のみ。情報発信・広報の文言は無い−
関東地方整備局(国土交通省)−−遠隔施工・自動施工/ICT 施工 Stage Ⅱ(進捗状況等の把握による予実管理 など)を事前報告のうえ実施すると評定時に評価措置

一次資料で確認したもの(2026-09-24 時点)。「−」は要領にその項目が無いか、確認した資料の範囲に無いことを表します。愛知県・静岡県・福島県・札幌市の要領と、福岡県の様式(画像のみの PDF)は本文を確認できなかったため載せていません。

読み方: QR 付き標示板と HP・SNS 発信を制度として名指ししているのは長野県だけ、SNS を社会性等の細目に書いているのは鹿児島県だけでした。ほかの発注者では、住民向けの情報発信は社会性等「広報紙の配布や現場見学会等」の細目か、対外関係「工事看板などによる周知」で見られます。3次元データはどの発注者でも ICT・BIM/CIM(生産性向上)の枠で加点され、住民向けの 3D 公開そのものを評価する制度は見つかりませんでした。

発注者ごとの詳細

長野県 社会性等/工事特性・創意工夫

「伝わる工事標示板」試行要領(建設部)/ICT 活用工事の工事成績評定について 適用: 令和8年2月1日以降の契約(標示板)

  • 対象: 建設部発注の土木・建築工事のうち、市街地・集落・幹線道路沿いなど人の目につきやすい位置に標示板を置く工事。令和8年2月1日以降の契約から
  • 原則として施工者希望型。契約後すみやかに打合せ記録簿で事前協議し、整えば対象工事になる
  • 取組事項 (1) 伝わる標示板の製作・設置= ①上段「ご協力をお願いします」 ②中段は「何を目的に、何をしているか」が分かる表現 ③県 PR キャラクター「アルクマ」 ④工事概要・進捗の QR コード(リンク先は受注者の HP・SNS。工事概要と随時更新の進捗を載せる)
  • (2) 自社 HP または SNS で 3か月に1回以上発信(工事概要・進捗・要領の概要・標示板デザインと工夫点・設置状況写真)
  • (3) 社内全体への周知(工事につき1回) (4) 様式1で技術管理室へメール報告
  • 費用は共通仮設費の率内(別途計上なし)。(1)〜(4) をすべて実施したと確認できた場合に工事成績評定(社会性等)で評価
  • FAQ(R8.3): 工事概要は工事名・目的・工期・概要が必須、進捗は写真+進捗率が必須で随時更新。QR のリンク先で発信内容を兼ねてよい(その場合は3か月に1回ではなく随時更新)。工事ごとの SNS アカウントも可。標示板 W550 は不可
  • ICT 活用工事(土工・舗装工、平成31年4月1日適用): 5項目すべてを活用すると工事特性「16. その他」に4点(×0.2=0.8点)と創意工夫「ICT を活用した情報化施工」に2点(×0.4=0.8点)で合計1.6点。一部活用は創意工夫の2点のみ(0.8点)。MC 建機で施工すると創意工夫「その他」に1点(0.4点)を上乗せ。創意工夫は上限7点

このサービスは (1)④ の QR のリンク先と (2) の発信内容の欄(工事概要・進捗・要領の概要・標示板デザインと工夫点・設置状況写真)を持っています。アルクマの掲載と (3)(4) は受注者側の作業です。

長野県 建設政策課技術管理室「伝わる工事標示板」案内ページ ↗/試行要領(PDF) ↗/FAQ(PDF) ↗/ICT 活用工事の工事成績評定について(PDF) ↗

鹿児島県 社会性等/創意工夫

工事成績評定要領 考査項目別運用表(土木関係)2026年4月改定 適用: 令和8年4月1日以降の入札執行

  • 6. 社会性等(総括監督員)の細目 3「当該工事に関する広報(SNS による電子版を含む)を行った。」運用欄「スマホ版でもよい。自社の PR を兼ねてよい。」
  • 社会性等の加減点は「10点×該当項目数÷全項目7」。運用表の冒頭に「地域貢献活動は受注者の自主的な活動であるから、発注者側から強要するようなことはあってはならない」
  • ほかの細目: 工事現場周辺の共有用地の整備、憩いのサービス提供(トイレ開放・観光案内など)、除草や清掃の美化作業(1回でよい)、地域の行事への参加・協賛など
  • 創意工夫 15「ICT を活用した情報化施工を取り入れたことにより工事目的物の品質の向上に効果があった」(全施工プロセスで ICT を活用した工事を評価)、32「情報化施工・遠隔臨場・情報共有システムに取組んだ」(3項目中2項目を達成した工事を評価)

スマホで読める工事ページは、この細目の「広報(SNS による電子版を含む)」にそのまま当たる形です。標示板の QR から開けるようにしておくと、監督員に示しやすくなります。

鹿児島県 考査項目別運用表(土木関係・PDF) ↗/工事成績評定の案内ページ ↗

東京都(財務局) 技術力の発揮/創意工夫と熱意/社会的貢献

東京都工事成績評定要綱(令和7年7月版) 適用: 令和7年7月1日以降の契約

  • 国の「創意工夫・社会性等」に当たる区分が3つに分かれる: 第3号様式「技術力の発揮」(環境配慮に関する取組、先進的な情報技術等の活用、労働環境の改善や向上に資する取組 など)、第4号様式「創意工夫と熱意」(対外調整 10「地域住民その他関係者への対応(広報、苦情処理等)」 など)、第5号様式「社会的貢献」(3「定期的な広報活動、現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った。」 など)
  • 「1項目1点を目安とするが、内容によっては2点とすることができる」「『技術力の発揮』『創意工夫』『社会的貢献』それぞれの評定点を合計し、その合計を最大5点とする」。「技術力の発揮」と「創意工夫と熱意」の二重評価は行わない
  • 令和7年4月1日改正で、それまで別々だった上限(技術力の発揮2点・創意工夫と熱意2点・社会的貢献1点)を合計5点に統合し、DX・環境配慮の取組を評価に入れた
  • 第2号様式 対外関係「地域住民や施設管理者等の工事関係者以外の者との間にトラブルが生じないよう努め、必要に応じ広報、説明等を行った」

東京都 工事成績評定項目別評定表 第1〜6号様式(PDF) ↗/令和7年4月1日改正の概要(PDF) ↗/令和7年7月版の目次ページ ↗

大阪府(契約局) 社会性等/創意工夫

土木工事成績評定書及び成績評定基準 適用: 令和8年8月1日以降

  • 主任監督員評定の注記に「原則として、説明資料(創意工夫・社会性等に関する実施状況)の提出が無いものは評価しない」。書類を出さないと加点されない
  • 社会性等の細目は国と同文(周辺環境への配慮/景観との調和/広報紙の配布や現場見学会/道路清掃/地域イベント/災害時の協力/その他)。10・7.5・5・2.5・0点
  • 対外関係の細目 6「工事の目的及び内容を、工事看板などにより地域住民や通行者等に分かりやすく周知している。」
  • 創意工夫は「1つ○が付されれば1、2、3点で評価し、最大7点」「1項目1点を目安とするが、内容によってはそれ以上の点数を与えてもよい」。上記以外の企業の工夫は「その他」に具体の内容を書いて加点

大阪府 土木工事成績評定書及び成績評定基準(令和8年8月1日以降・PDF) ↗/入札・契約の要綱ページ ↗

青森県 社会性等/創意工夫

工事成績評定要領 評定表/ICT 活用工事実施要領/BIM/CIM 活用実施要領 適用: 令和8年10月1日以降

  • 評定表(監督員用)の創意工夫: 「ICT を活用した情報化施工を取り入れた工事 ※本項目は2点の加点」「NETIS 登録技術を自ら提案し、3つ以上活用している。※本項目は1点の加点」「安全衛生教育 ※2点」
  • ICT 活用工事実施要領 (7): 全面活用または部分活用の認定要件を満たすと創意工夫「ICT を活用した情報化施工」に「1」を入力し2点加点。総合評価の技術提案で「ICT 施工・3次元化等の活用提案」をしたのに実施できなかった場合は履行義務違反として減点
  • BIM/CIM 活用実施要領 10: 創意工夫「その他」欄に「BIM/CIM の活用を行った。」と記入し1点加点。ICT 活用工事実施要領で評価する取組と同一または実質的に同一のものは重複して加点しない
  • 社会性等の細目は国と同文(「1」を入力する方式)

青森県 工事成績評定表(令和8年10月1日以降・PDF) ↗/ICT 活用工事実施要領(PDF) ↗/BIM/CIM 活用実施要領(PDF) ↗/工事成績評定の案内ページ ↗

岩手県 創意工夫(3次元モデル)

県土整備部 BIM/CIM 適用工事実施要領 適用: 令和6年10月1日以降の公告

  • 第9: BIM/CIM 適用工事を実施した場合、創意工夫【その他】に「理由: BIM/CIM 適用工事の実施」として2点を監督職員が加点
  • 発注者指定型で受注者の責により3次元モデルの活用を行わなかった場合は、法令順守等「8. その他」で2点の減点
  • 第2条: 総合評価の技術提案では、当初設計に示した3次元モデルの活用は評価対象外、それ以外の3次元モデル活用の提案は評価対象
  • 第10: 3次元モデルの作成・活用の費用は契約後に受注者の見積りを参考に協議して計上

岩手県 BIM/CIM 適用工事実施要領(PDF) ↗

大分県 創意工夫

ICT 活用工事実施要領(令和8年7月1日策定) 適用: 令和8年7月15日以降の起案

  • 4 (1): ICT 活用施工を実施した場合、発注方式に関わらず「創意工夫」で評価。すべての ICT 施工技術を全面的に活用した場合は2点、部分活用は1点。導入型(選択した技術の範囲を全面活用)は1点。ICT 活用による加点は1工事あたり最大2点
  • 4 (2): 発注者指定型で ICT 施工技術の活用を途中で中止した工事は原則「文書注意」として減点

大分県 ICT 活用工事実施要領一式(PDF) ↗/ICT 活用工事の案内ページ ↗

熊本県 創意工夫/社会性等

請負工事成績評定要領 土木工事成績採点表・実施状況調書

  • 創意工夫は「1つレ点が付されれば1、2、4点で評価し、最大7点の加点評価」「1項目1点を目安とするが、内容によってはそれ以上の点数を与えてもよい」
  • 「ICT 活用対象工事で、全ての施工プロセスにおいて ICT 活用」または「情報化施工」を取り入れた工事は4点(施工プロセス=3次元起工測量・3次元設計データ作成・ICT 建機による施工・3次元出来形管理・3次元データの納品の5つ)。一部プロセスの活用は別項目
  • 週休2日試行工事で完全週休2日(現場閉所率28.5%以上)を達成すると2点
  • 受注者は「創意工夫・社会性等に関する実施状況」(様式-34)で新技術活用(試行技術・少実績優良技術・有用とされる技術)や地域住民とのコミュニケーションを申告する

熊本県 土木工事成績採点表(PDF) ↗/請負工事成績評定要領の案内ページ ↗

群馬県 創意工夫/社会性等

建設工事成績評定要領(令和7年4月1日改正) 適用: 令和7年4月1日以降

  • 採点表の配点: 5. 創意工夫(加点のみ)Ⅰ 施工・新技術活用・品質・安全衛生 5.7点/Ⅱ 週休2日 0.8点/Ⅲ ICT 活用工事 1.6点。6. 社会性等(加点のみ)Ⅰ 地域への貢献等 5.2点/Ⅱ 週休2日 0.5点
  • 週休2日と ICT 活用工事を国の配点の外側に別枠で持つのが特徴(評定点合計は 102.9点)

群馬県 建設工事成績評定要領(PDF) ↗/案内ページ ↗

兵庫県 社会性等/創意工夫

県土整備部 土木請負工事成績評定の実施要領(2025年11月版)

  • 社会性等 Ⅰ 地域への貢献等: 「定期的に広報紙の配布や現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った」「現場事務所や作業現場の環境を周辺地域との景観に合わせる」「その他」。「評価は各項目において1つレ点が付されれば1点で評価し、最大3点の加点評価とする」。採点表の配点は3.8点(国の5.2点より小さい)
  • 創意工夫: 「ICT を活用した情報化施工を取り入れた工事 ※本項目は2点の加点」「建設業労働災害防止協会が定める指針に基づく安全衛生教育 ※2点」「優れた技術力又は能力として評価する技術を用いた工事」など。配点5.7点

兵庫県 土木請負工事成績評定の実施要領(PDF) ↗

岐阜県 対外関係/社会性等/創意工夫

建設工事成績評定要領 考査項目別運用表(一般土木) 適用: 令和6年4月1日以降の契約

  • 対外関係の評価対象項目に「地元や関係者を対象とした工事説明会や現場見学会を開催し、その記録が整備されている」。工事看板による周知も同じ欄
  • 社会性等は国の7項目に加えて、通学路の見守りなど地域の安全への貢献、障害福祉サービス事業者等の活動支援、森林由来のカーボン・クレジット購入(岐阜県内で創出された J-クレジット・G-クレジットを 5t-CO2 以上)
  • 創意工夫: 「ICT を活用した情報化施工を取り入れた工事(ICT を活用したモデル工事に位置付けされた工事)※本項目は2点の加点」、【新技術活用】「受注者からの提案による NETIS 登録技術の活用」

岐阜県 考査項目別運用表(一般土木・PDF) ↗/建設工事成績評定要領の案内ページ ↗

福井県 創意工夫/社会性等

「創意工夫」「社会性等」「工事特性」における評価の考え方

  • 創意工夫の細目に「ICT 情報化施工」「優れた技術力として評価する技術(NETIS 相当)」「安全仮設備(看板など)」が並ぶ
  • 社会性等の細目は国の運用表と同文(「定期的に広報紙の配布や現場見学会等を実施して、積極的に地域とのコミュニケーションを図った」を含む)
  • 留意事項: 法令・契約図書・設計に含まれるものや一般化した内容は評価しない/施工計画書に事前に記載していることが要る/発注者主催の見学会は評価しない/イメージアップ経費を計上した分は評価しない/会社として取り組むものは評価しない/創意工夫と社会性等で同じ内容を二重に評価しない

「会社として取り組むもの」「イメージアップ経費に含まれるもの」を外す運用は他県にもあります。現場ごとに、受注者の提案として、設計に含まれない形で行うのが加点の前提です。

福井県 工事成績評定の資料(PDF) ↗

埼玉県 社会性等

土木工事成績評定要領

  • 社会性等の細目は国と同文(周辺環境への配慮/景観との調和/広報紙の配布や現場見学会/道路清掃/地域イベント/災害時の協力)
  • 実施状況は受注者が様式で報告する

埼玉県 土木工事成績評定要領(PDF) ↗

横浜市 対外関係

工事成績評定基準(建築工事編・2024年4月1日施行)

  • 対外関係の評価対象項目 ④「工事の目的及び内容を、工事看板などにより地域住民や通行者等に分りやすく周知している」 ⑥「現場のイメージアップに、取り組んでいる」。評価値90%以上で a

横浜市 工事成績評定基準(建築工事編・PDF) ↗

北海道 (様式)

請負工事施行成績評定要領 別紙3 工事特性・創意工夫・社会性等に関する実施状況報告書 適用: 令和8年3月9日以降の契約

  • 受注者が「工事特性・創意工夫・社会性等」を提案内容・説明・添付写真で報告する様式。説明資料は簡潔に、創意工夫と社会性等はその目的・効果が分かる資料を添付

北海道 別紙3 実施状況報告書(土木用・PDF) ↗/工事成績評定の案内ページ ↗

関東地方整備局(国土交通省) 工事成績評定(評価措置)

i-Construction 2.0 活用工事成績評価要領(令和7年7月1日) 適用: 令和7年度に施工中で打合せ簿を取り交わした工事

  • 対象技術は「遠隔施工・自動施工」(操作員が搭乗せず遠隔・自動で施工)と「ICT 施工 Stage Ⅱ」(工事全体の状況をデータで把握し現場マネジメントを行う技術)
  • 事前に対象技術の使用予定を報告し、実際に活用した場合に工事成績評定時に評価措置を行う

関東地方整備局 記者発表資料(要領を含む・PDF) ↗

ここに載っていない都道府県・市の制度をご存じでしたら、お問い合わせからお知らせください。一次資料で確認できたものから追加します。

加点をねらうときの進め方

  1. 発注者の要領を確認する: 工事成績評定要領の考査項目別運用表で、社会性等・創意工夫の細目と留意事項を読む。長野県のように専用の要領がある場合はそれに従う。大阪府のように「説明資料の提出が無いものは評価しない」と書く発注者もある
  2. 契約後すぐに監督員へ協議する: 打合せ記録簿で「QR コードによる工事情報の発信」を提案し、施工計画書の創意工夫・地域貢献の欄に書く。イメージアップ経費の扱いも確認する
  3. 標示板に QR を載せる: 工事名の下に「何を目的に、何をしているか」を一言で。QR は歩道側から読み取りやすい高さに。防水シートは オプション で郵送できます
  4. 更新を続ける: 進捗率と写真を随時、通行止めなどのお知らせは事前に。発信の頻度を要領が決めている場合はそれ以上に
  5. NETIS 登録技術を併用するなら: 活用計画書を活用前に出し、活用後に実施報告書・活用効果調査表を出す(-VE は原則不要)
  6. 完成時に書類で示す: ページの更新履歴・写真・標示板の設置状況写真・住民からの問い合わせ対応を「創意工夫・社会性等に関する実施状況」の様式にまとめて提出する。このサービスの管理画面から更新履歴と写真を取り出せます

出典

要領は改定されます。工事に適用される版は発注者のページで確認してください。このページの内容に誤りがあれば お問い合わせ からお知らせください。